職種別ノウハウ
メーカー・製造業ってどんな仕事？業務内容から直近のトレンドまで
日本を代表する産業の1つであるメーカー・製造業は、多くの企業が参入しており求人情報も豊富に揃っている業界です。
新型コロナウイルス感染症の収束により、製造業への転職には追い風が吹いています。
しかし製造業と聞くと「工場のレーンに向かって作業している」イメージが強く、実際の業務内容や仕組みはあまりよく分からない、という人も多いのではないでしょうか。
そこで今回はメーカーや製造業について、概要や働くメリット、向いている人等をまとめました。
非常に魅力的な業界ですので、ぜひ本記事をお読みいただき応募の参考になさってください。
製造業とは
製造業とは、原材料を加工して製品を生産する産業のことです。
たとえば冷凍食品も食材を加工していますし、エアコンや自動車等も電子部品等を組み合わせて製造されています。
つまり私たちの周囲に存在する製品のほとんどが、製造業で生産された物なのです。
経済産業省「2023年版ものづくり白書」によると、2021年度における業種別GDP構成比のうち、20.6％を製造業が占めています。
新型コロナウイルス感染症の拡大による原材料価格の高騰の影響等で縮小してはいるものの、サービス業（30.9％）に次ぐ重大な産業であることが示されています。
また1人当たり名目労働生産性においても、製造業が全産業の約1.3倍という結果でした。
これらのことから、製造業は日本を支える基盤産業であることが窺い知れます。
製造業は取り扱い製品により様々な種類に分類されます。以下に主な種類とその特徴をまとめました。
機械製造
自動車や家電製品、産業用ロボット、重機等を生産する製造業です。
新型コロナウイルス感染症で売上は落ち込んだものの、現在は回復基調にあります。生産ラインをコロナ以前まで回復させるためか、求人も増加しています。
そもそも機械製造の需要は順調ですので、魅力的な条件の求人が多数見受けられます。ぜひ探してみてください。
金属・鉄鋼
機械製造等で必要となる部品やジョイント金具等を生産する製造業です。
機械製造が回復してきたこともあり、金属・鉄鋼の需要も順調です。中小企業が多く、求人も豊富で選択肢に事欠きません。
電気機械器具
テレビやパソコン、スマートフォンといった家電や通信機器等を生産しています。
需要は大きいものの、ウクライナ危機等により半導体が世界的に不足していることから、市場規模はほぼ横ばいで推移。しかし半導体を極力使用しない製品や、半導体の代わりになる部品を生み出す等して対応している状況です。
また米国や中国で大規模な半導体工場が建設される見込みです。数年後には半導体不足が解消され、業界全体の生産力が底上げされる可能性を示しています。
化学製品
接着剤やペットボトル、ゴム製品等を生産している製造業です。原料の調達から販売まで担う企業が目立ちます。
新規事業への参入やM＆Aを実施する企業もあり、急激に変化している業界と言えるでしょう。変化を伴うため、未経験者でも積極的に採用している企業も少なくないようです。
食品
冷凍食品や菓子、清涼飲料水等を生産している製造業です。現在は健康食品の分野が注目されており、求人も多い印象です。
景気に左右されにくいため、求人数は激増しない代わりに激減することもありません。また業務内容も変化しにくく、安定志向の人におすすめです。
医薬品製造
新薬や後発医薬品の開発、製造を担う製造業です。2023年には開発や製造体制を強化する流れが見られます。
半導体不足等により生産ラインを縮小していた反動と考えられており、医薬品製造に転職を希望している人にとってチャンスの多い年と言えそうです。
製造業の主な職種と業務内容
メーカーや製造業では、製造に直接関連する部門の他にも多くの部署があり、業務も多岐に渡ります。
営業
生産された品物を一般消費者や企業に販売します。
営業先が個人になるか法人になるかは転職先によりますので、営業職として製造業に転職する際には求人情報を十分読み込んでください。
なお法人営業は経験者が優遇される傾向にあります。
企画開発
市場調査を通じて今後のニーズを読み、新商品等の企画と開発を実施します。
実際に生産した際のコストや設計等も絡んでくるため、業務内容はアイデアを出すだけに止まりません。
多くの部署と円滑にコミュニケーションが取れるスキルも求められます。
品質管理
製品を生産した後、会社が設定した品質を満たしているか確認する部署です。
検査の結果次第では製品を廃棄することも起こり得ます。あらゆる製造業で必須の業務ですが、中でも飲食や医薬品の製造会社は力を入れています。
経理・人事
会社で働く人を縁の下から支える事務職です。他部署は立ち仕事もあるのに対し、経理や人事等はほぼ座り仕事になります。
他業種であっても同様の部署で働いた経験は優遇対象です。さらに製造業での事務経験があればより優遇されます。
製造業で働くメリット
他業種ではなく製造業に転職するメリットとは、どのようなものなのでしょうか？主なメリットを3つ解説いたします。
ものづくりに携われる
日本の主力産業である、ものづくりに携われます。日本は世界有数のものづくり大国です。古くから続く製造技術は研究と積み重ねの賜物であり、最先端技術に触れる機会もあるでしょう。
自分の作った製品が誰かに求められる瞬間は、何者にも変えがたい興奮を生みます。
未経験・無資格でも挑戦しやすい
部署や企業規模にもよりますが、比較的未経験・無資格でも転職しやすいと言われています。
もちろん経験者の方が採用されやすいものですが、未経験でも挑戦できる環境が整えられているのです。
職場環境が良好な企業が多い
人間関係が良好で、働きやすい職場が非常に多いです。業績が安定しており給与体系や福利厚生もしっかりしていることから、従業員が安心して働けるためでしょう。
競争よりも協調性を重視した働き方を求める人におすすめです。
製造業に向いている人の特徴
製造業に適性がある人は、主に以下のような特徴を持っています。
あなたに適性があるか確認しながら読み進めてください。
単調な作業が得意
製造業では業務が細分化されている傾向が見られるため、1人1人の業務内容は限定的です。そのため単調な仕事と感じる人もいるでしょう。
しかし裏を返せば業務内容がほぼ決まっているので、慣れれば楽に感じるかもしれません。
決まった作業をこなすことが苦でない人は、製造業に向いていると言えます。
コミュニケーション能力が高い
製造の現場であっても事務業務であっても、他人とのコミュニケーションは欠かせません。
現場なら5S活動や注意喚起等でコミュニケーションを取ることになりますし、部署によっては他部署と連携することもあります。取引先と折衝することも少なくはないでしょう。
黙々と作業をこなす職人気質の会社もありますが、基本的にはコミュニケーション能力が高い方が採用担当者から高評価を得やすいとお考えください。
安定した職場環境を希望している
製造業は業績も安定的で、給与形態や福利厚生がしっかりしている、いわゆる「ホワイト企業」が中心です。
同じ会社で長く働き続けたい人に最適な業界と言えます。最後の転職と考えるなら、製造業がベストなのです。
多言語が話せる
現在、日本の製造業は海外に工場を建設して現地で生産・販売するスタイルが定着しています。
そのため、現地の言語が話せる人材が重宝されるようになりました。多言語を話せて海外転勤可能なら、製造業で引く手数多となるでしょう。
まとめ
製造業の業務内容等をまとめました。業績は安定的で給与や社内環境も良好、転職先候補として申し分ないと言えるでしょう。
長く働き続けたいあなたが「転職したい」と思える会社がきっと見つかりますよ。
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