栃木県の転職事情
栃木県で求人数が多い業種や平均年収は？
土地によって求人数の多い業種や年収等は大きく変わります。なぜなら、その土地の特性を活かした業種が産業の中心となるためです。
では栃木県はどんな職業が多いのでしょうか？
今回は栃木県にUターンする人や栃木県で就活したいと考えている人に向けて、栃木県内の就職情報をまとめました。あなたのスムーズな転職活動に、ぜひお役立てください。
栃木県内における求人や年収まとめ
栃木労働局による最新の統計情報を基に、栃木県内における求人情報等を解説いたします。
求人数が多いのは医療福祉関連や製造業
栃木労働局「労働市場のようす（令和5年6月分）」によると、パートを含めた求人数が多いのは、医療・福祉関連（3,903件）、製造業（2,147件）でした。中でも社会保険・社会福祉・介護事業における求人数が2,770件と突出しています。
栃木労働局によると、医療・福祉関連は11カ月連続増加。各病院等から専門職を中心に継続して求人が出されており、正社員増員や、多様化する働き方への対応のためパート募集を開始するケース等がみられるようです。
また福祉・介護事業については、北関東地域を中心に広域展開する児童福祉事業会社から保育士等専門職の大量求人があったほか、来年新規開設する老人保健施設のスタッフ募集等も原因のようです。
つまり医療・福祉関連の求人が著しく増加しているのは、一時的な大量求人発生に起因しているものの年間を通じてゆるやかな増加傾向にあり、今後も求人が増加することを示唆しています。
製造業に関しては、業種毎に求人数の上下はあるものの、ほぼフラットです。全体的には3カ月連続で前年比減少。
栃木労働局の分析によると、前年に畜産食料品や水産食料品、パン・菓子等の各食品製造会社、タイヤ製造会社等からの増産に伴った求人や、海外の鉱山採掘用機器の増産に向けた建設機械製造会社からの多数求人等がありましたが、部充足や減員等により前年比減少となったようです。
本年は自動車製造会社からの期間工求人、医療用・滅菌用等のフィルター需要が堅調な紙加工品製造会社からの増員求人などが中心となっています。
求人数の多い職種は専門・技術職
栃木労働局の「求人・求職バランスシート（令和5年6月）」によると、有効求人数が多いのは専門・技術職で6,007件。次いで技能工や製造工が4,059件、サービス職が3,940件でした。
栃木県は製造業がさかんな地域のため、求人も技術職や製造工が中心となっているようです。なお求職者数が多いのは、事務職4,935件、技能・製造工3,369件、専門・技術職3,032件でした。
専門・技術職に着目すると、求人数よりも求職者数が圧倒的に低く、栃木県内で就職しやすい職業と言えるでしょう。
平均年収は296.6万円
厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、栃木県の平均年収は296.6万円でした。この結果によると全国平均は311.8万円ですので、15.2万円下回っていることが分かります。
しかし平均より賃金が高い都道府県は5都府県（東京都、神奈川県、愛知県、大阪府、兵庫県）しかありません。そのため、この5都府県が平均賃金を押し上げているだけ、と捉える方が自然でしょう。
なおこの情報には長年勤め上げた人の賃金も含まれており、求人情報に記載されている初年度賃金の平均値ではありません。
栃木労働局が集計した「求人・求職者（フルタイム）6月」によると、求人賃金の上限平均は273,151円、下限平均は205,275円でした。年収換算すると約327万円〜約246万円です（ボーナスなしの場合）。
地域別に求人賃金の上限平均を比較すると、1位が那須烏山で299,725円でした。
専門・技術職と販売・営業職も上限平均が他地域よりも高額になっていることが原因と思われます。中心地たる宇都宮でないのは覚えておきたいところです。
上限平均が最も低い地域は日光で255,357円。他地域に比べて全体的にまんべんなく賃金が低いようです。
年収が高いのは建設職
高収入な職種は建設業です。地域によって賃金は増減しますが、それでも他の職種を圧倒しています。次いで高賃金なのは専門・技術職です。専門知識や技術が必要となる職業は、やはり高収入が約束されているようです。
栃木県内で高収入を狙うなら、建設職や専門・技術職を目指してみてはいかがでしょうか。
最低賃金は954円
令和5年（2023年）10月現在における栃木県の最低賃金は954円です。10月1日に改定されたばかりです。９月までの913円から、41円アップとなったわけです。令和3年度は882円でしたから、そこから考えると大幅アップし続けていると言えるのではないでしょうか。
昨今では物価が上昇し続けているにもかかわらず給与が上がらないとして社会問題になりつつあります。そのため今年の最低賃金改定も、社会情勢に鑑みたものと考えられます。
失業率は2.5％
栃木労働局「最近の雇用失業状況（令和5年6月分）」によると、2023年6月における完全失業率は2.5％でした。平成30年から現在まで2.4〜2.8％で推移しており、失業率は増加も減少もしていないことが示されています。
ただし完全失業者「数」は10万人ほど増加しており、転職活動時のライバルが増える可能性も考えられます。
栃木県で転職活動を成功させるには
上記の情報を踏まえ、栃木県で理想の転職を叶えるための転職活動成功のポイントをまとめました。
移住前提なら先に転職先を探す
今栃木県外に住んでおり移住する予定なら、移住前に転職先を探すことをおすすめします。
会社員という肩書は非常に優遇されるものです。仮に退職してからゆっくり移住先を探すと、借りられる物件が限定されてしまうでしょう。無職と会社員では信頼性が大きく異なるためです。
また退職後に転職先を探す場合も同様です。採用担当者からすれば、住居も決まっていない県外の人間を採用するのは相当勇気がいりますよね。
ですから移住前提の人は、在職中から転職先を探すことを強くおすすめします。転職先が決まってから近くの住居を探すのが最もスムーズです。
転職フェアや転職イベントに参加する
忙しい現代人ほどタイムパフォーマンスを意識した効率の良い転職活動をすべきです。
そこでおすすめしたいのが転職フェアや転職イベント。会場内に求人募集している企業が集まるため、短時間で多くの企業を回れます。
また担当者に直接質問できるのも大きなメリット。社風や福利厚生、仕事内容等の気になるポイントを聞き、検討材料にしましょう。
転職エージェントに登録する
転職活動を効率的に進めるもう1つの方法が転職エージェントです。転職エージェントはあなたの希望をまとめてふさわしい転職先をピックアップしてくれる、いわば転職の代行者。
探して提案してくれるだけでなく、履歴書や職務経歴書の添削、面接指導等も実施してくれる徹底ぶり。しかも無料です。
無料で有益な情報を入手できるうえ転職先まで選択してくれるため、利用しない手はありません。
社風を確認する
会社はそれぞれ特有の社風を持ち合わせています。会社の公式サイトや口コミサイト、転職フェア、面接時には社風をチェックしておきましょう。
社風と合えば気持ちよく働き続けられますが、万が一社風に合わなければ毎日が苦痛で仕方ないものになるでしょう。このような未来を回避するためにも、社風の確認は必要不可欠なのです。
飛び級で出世することは稀と認識しておく
栃木県では古くから営業を続ける会社が多く、年功序列制度が採用されていることがほとんどです。若くして先輩を差し置き出世することはほぼありません。
なお年功序列は悪いことばかりではありません。長く働き続ければ昇給と昇格が約束されているので、比較的安泰とも言えるのです。
まとめ
栃木県の求人や平均年収等の情報を解説しました。
栃木県で転職活動を始める前に本記事で基本情報を確認の上、後悔しない会社選びをなさってください。
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