【転職の準備】企業研究をしよう！

転職活動の基礎知識

2024年2月8日更新

“企業を徹底的に研究することの意義は？方法は？”

企業研究は、キャリアの成功に不可欠であり、転職を成功させるためには欠かせません。自身に最適な転職先を見つけるためには、企業研究が欠かせない作業です。本稿では、その目的と手法について詳しく解説します。

企業研究の目的

企業研究には、大まかに言って2つの目的があります。1つは、自身と企業の適合性を把握することです。そしてもう1つは、自分が採用されるために必要な情報を手に入れることです。

自分と企業がマッチするかを判断するため

自分が最適に活躍できるかを判断するためには、企業研究が欠かせません。この作業を怠ると、望ましくない結果につながる可能性があります。

採用に有利になる自己PRと志望動機を作るため

志望動機を明確に示すには、なぜ他社ではなく自社を選んだのかをしっかりと表現する必要があります。これには、徹底した企業研究が不可欠です。企業研究を行うことで、志望企業が業界内でどのような位置にあり、どのような得意分野や課題点を抱えているかを理解することができます。

その結果、自身の経験やスキルとマッチするポイントを見つけ出し、採用されやすい志望動機や自己PRを作成することができます。

企業研究の方法

企業研究は、主に公開されている情報を元に行います。視野を広くして情報を集め、気になるポイントはメモしておくと良いでしょう。

企業の情報を収集する方法

１．企業サイト

いまどきの世の中では、ほとんどの企業が自社の公式ウェブサイトを所有しています。ここでは、「代表者のメッセージ」や「企業の沿革」、「企業理念」、「事業領域」、「本社とともに支社や営業所の所在地」、「グループ企業・提携企業」などの多くの基本情報を確認できます。これらの情報を十分に調査し、納得いくまで情報収集を行いましょう。

２．新卒用求人サイト

新卒者向けの求人ページには、社会人経験のまったくない学生に向けて、企業の情報が簡潔にわかりやすくまとめられています。社風や働き方、具体的な仕事内容、企業の魅力などが紹介されており、これは「中途採用には関係ない」と考えずに、細部まで丁寧にチェックする価値があります。また、実際に働いている方の声を載せている企業もありますので、その企業で働いたらどうなるかのイメージを膨らませることもできますよ。

なお、新卒者向けページを持たない企業の場合でも、ハローワークをはじめとする求人票や募集ページからも多くの情報を得ることができますので、そちらも十分に読み取るようにしましょう。

３．新聞やニュース

志望する企業のポジショニングや業界の情報を把握するためには、新聞やニュースの活用が有効です。一般の新聞だけでなく、「化学工学日報」や「不動産経済新聞」などの業界専門紙もチェックすることをお勧めします。

しかし、これには時間と費用がかかる場合がありますので、自身の状況や予算に応じて、適切な情報収集方法を選択しましょう。

知っておきたい企業情報

以下は、情報収集のためのガイドラインです：

正式名称:

企業の公式ウェブサイトや公式書類で見つけることができます。または、企業登記簿などの公的な文書で確認できます。

沿革:

企業の公式ウェブサイトや年次報告書、または業界専門誌などの資料から見つけることができます。また、企業の設立年や主な歴史的な出来事は、オンラインの歴史的な資料やニュース記事からも見つけることができます。

企業理念:

企業の公式ウェブサイトや報告書、またはプレスリリースなどの情報源から探すことができます。社内の文書や社員の声も参考になります。

事業内容:

企業の公式ウェブサイトや年次報告書、プレスリリース、業界専門誌、ニュース記事などから見つけることができます。また、企業の主要製品やサービスに関する情報は、業界の展示会やイベントなどでも得られる場合があります。

業界の状況と立ち位置:

業界関連のニュースサイトや専門誌、市場調査レポートなどから情報を収集します。また、競合他社の動向や市場シェアなども把握することが重要です。

将来の展望:

企業の公式発表や業界のアナリストレポート、ニュース記事などから情報を収集します。また、企業の過去の業績や戦略から将来の展望を予測することもできます。

IR情報:

企業の公式ウェブサイトの投資家向けページやIRニュース、決算発表資料、株主総会資料などから情報を入手します。また、証券取引所の公式ウェブサイトや投資情報サイトからもIR情報を入手できます。

これらの情報源を利用して、各項目についての詳細な情報を収集し、よりスムーズに答えられるようにしてください。

情報が出揃ったら

多くの情報収集を集めることができたら、以下の質問に回答してみましょう。回答が具体的であれば、企業への自分の温度感がわかり、志望動機もすらすら書けるでしょう。

・その企業に本当に入社したいか、そして、その理由を述べることができるか？
・企業が必要としている経験やスキルは何？
・自分の経験やスキルと、企業が求める経験やスキルのマッチするところはどこ？

企業研究が終わったら

企業研究を通じて得られた情報を元に、その企業に本当に応募するかどうかを決断しましょう。もし企業研究だけでは判断できない部分がある場合は、まずは応募することが得策です。なぜなら、実際に面接や選考プロセスを通じてさらに情報を得ることができ、その企業が自分の理想の職場かどうかをより深く理解できるからです。

応募する際には、不明点や疑問点をまとめておき、面接や選考の際に積極的に質問してみましょう。そうすることで、自分の疑問や不安を解消し、より客観的な判断を下すことができます。そして、面接や選考を通じて得た情報を元に、入社可否を最終的に判断しましょう。

応募を決心したのであれば、早速志望動機を書きましょう。自分の経験やスキルと、企業が求める人物像とのマッチングを考慮して、志望動機を具体的に表現します。企業研究をすることで、志望動機の作成が比較的スムーズに行えます。

ただし、自己分析がまだ完了していない場合は、志望動機作成よりも自己分析を優先しましょう。自己分析と企業研究の結果をもとに、志望動機をまとめることで、より具体的で説得力のある志望動機が作成できます。